[給食百景 コストを考える]米価値上げに困惑 自治体「野菜減らすしか…」
学校給食用米価の大幅値上げにより、各自治体は給食費の圧迫に苦慮しています。多くの自治体では保護者負担増を避けるため、春雨を増量し野菜を減らすなど献立の見直しを余儀なくされています。北陸の自治体は値上げに踏み切ったものの、独自財源と国の交付金で補填しました。近畿の自治体は青菜類を減らし安価なタマネギやイモ類を多用する対応をとっています。さらに、2026年度予定の給食無償化についても詳細情報がなく、自治体は対応に困惑しています。
医療・福祉給食も同じです
近年、日本全国で米価の上昇が続いています。2024年産米の価格高騰は様々な分野に影響を及ぼしていますが、医療・福祉施設や高齢者向けの給食サービスもその例外ではありません。学校給食と同様に、医療・福祉給食の現場でも食材コストの上昇に対する対応に追われています。
主食となるお米の価格上昇は、予算が限られている福祉給食において深刻な問題です。栄養バランスを維持しながらコスト削減を図る難しさに直面しています。
「米価が上がれば、他の食材を減らすしかない」という声が上がっています。特に価格が不安定な野菜類の使用量を減らすか、より安価な食材への代替を検討せざるを得ない状況が続いています。
解決策
原材料費の最適化
- 季節の食材や地元食材の積極的な活用
- 発注先の見直しと複数業者からの見積もり比較
- 適切な在庫管理システムの導入
人件費の効率化
- 作業工程の見直しと標準化
- シフト管理の最適化
- 調理器具や設備の効率化による作業時間短縮
食品ロスの削減
- 献立計画の精緻化と喫食率の分析
- 適切な提供量の調整
- 残食調査と結果分析に基づくメニュー改善
収入面の強化
- 付加価値サービスの検討
- 利用料の適正化
エネルギーコストの削減
- 効率的な調理方法の導入
- 光熱費削減のための運用改善
共同購入やスケールメリットの活用
- 近隣施設との共同発注
- 法人内複数施設での一括購入
業務プロセスのデジタル化
- 発注・在庫管理システムの導入
- 献立作成ソフトの活用
引用:農業新聞「[給食百景 コストを考える]米価値上げに困惑 自治体「野菜減らすしか…」」(https://www.agrinews.co.jp/society/index/300647)
投稿者:米須 靖朗
